手術から約1か月が経ったあたりから、ようやく以前の調子を取り戻し始めた実感が出てきました。
ここでは、【体の様子】【家事】【薬】などに分けて、手術後1~2か月の間の、体の変化について記します。
装い
手術直後から愛用している、無印良品の 「どこにも縫い目がないハイライズショーツ」 ですが、さすがにだいぶんくたびれて、全体的にゆるくなってきました。
が、後述の「レディケア」を固定しておくには、十分です。
縫い目がないことで傷口に響かず、トイレでの上げ下ろしの際も、傷口に当たらないようにペロリと折り返せて、楽ちんなのが良いです。
これからも引き続き、愛用予定です。
術後1か月くらいの間は、出血に備えて念のためにナプキンを当てていましたが、仕事復帰直後に出血したくらいで、実際はほぼ不要でした。
今現在は、まったくナプキンは使用していません。
手術後の傷あと保護のための「レディケア」は、第4章の最後でも記したとおり、シリコンの適度な弾力が、服との擦れや衝撃から、傷口を守ってくれています。
テープとは違い、洗って繰り返し使えるのが良い点です。
テープと比較しての傷口の治り具合は分かりませんが、今のところ、かぶれやかゆみ、赤みはありません。
1箱に2枚入っているため、
お風呂に浸かっている時に、そーっとゆっくりはがす
(粘着剤でくっついているわけではないため、シャワーやかけ湯などでもはがすことができます)
⇒ボディソープで洗う(指先で表面をこする感じ)
⇒湯上がりに、もう1枚の方を貼る
⇒洗った方は、1晩乾かしてから、しまう
というふうに、2枚を交互に使用しています。
術後2か月近く使用した現在、だいぶんシリコンシートの表面が皮脂で汚れて来ました。
が、残念ながら、指先やスポンジでこすっても、汚れは取れません(一度、シリコンシート同士をすりあわせて洗ったところ、端の方がちぎれてしまいました。また、ボディスポンジでこすってみたところ、表面が波打つようにめくれてガタガタになってしまったため、あまりに強く洗うのも考え物です)。
ボディソープと指先で取れる範囲の汚れのみ、取り除いています。
もう少し使ってみて、さらに汚れが蓄積されてきた時には、「アトファイン」に変えようかと思っています。
もう一つ、お腹の保護と保温のために使っていた腹帯は、手術後1か月ほど経ったあたりで、マジックテープでバリバリととめるところが、だいぶん毛羽立ってきました。
マジックテープがくっつきづらくなったため、このころから、腹巻へ移行しました。
こんな感じの、ロング丈の腹巻です(実際に使用しているものとは異なります)。
お尻から背中までが覆われるため、1枚余分に着ているかのような温かさです。
腹帯のように、マジックテープで締めることができないので、最初のうちは大丈夫かな?とも思いました(傷は、へその少し下から、縦に10cmほど。マジックテープで左右から締めることで、何となくではありますが、傷口が開くのを防げるかな?と思っていました。が、腹帯について調べてみると、特段、傷の治り具合に寄与するものでは無いそうです)。
さすがに術後1か月ほど経つと、傷口が開くことも無かろうと思い、腹巻で十分な感じです。
服装については、退院後しばらくはウエストゴムのスカートをはいていたのですが、お腹部分に縫い目が無くて、楽なズボンもあった方が良いかと思い、レギパン的なものをいくつか購入していました。
しばらくはこのレギパンにより、足元もお腹も楽ちんで温かく保てていたのですが、さすがに真冬にぺらっとしたレギパン1枚だけだと、辛いものがあります。
中にさらにタイツなどをはけば良いのでしょうが、ただえさえ腹帯でお腹周りがむくむくになっており、トイレでの上げ下ろしにも手間がかかるため、タイツなどをはくのは、長く散歩をする時くらいです。
ということで、手術後1か月ほど経った頃から、以前のようにジーンズもはくようになりました。
たまにお腹が張ると苦しくなることもありますが、傷口自体は上記のレディケアで守られていることもあり、擦れて痛いということはありません。
傷口には、レディケア⇒無印良品のショーツ⇒シャツ⇒腹巻 の順で覆われたうえに、ジーンズが来るイメージです。
逆に、腹帯から腹巻へ移行した後だと、楽ちんなボトムスでゆったりと覆われるよりも、ある程度お腹をしっかりと保持するようなジーンズのほうが、お腹が守られるような安心感があり、良いような気がしました。
よほど、お腹を締め付けるスキニータイプのものや、股上が浅いものでない限り、普通のボトムスで大丈夫だと思います。
体の様子
手術後1~2か月の間の体の様子について、箇条書きで記します。
- 寝る時
ベッドからの起き上がりは、引き続き、腕の力を使ってそろそろと。
ただ、退院直後よりも、寝返りが打ちやすくなり、起床時ののびも、思い切り出来るようになりました。
猫がお腹の上を横切りそうになった時だけ、手のひらでお腹をガードしています。 - 歩く時
退院直後は、お腹をかばって上半身が前かがみになりがちでした。
お腹を手で支えてそろそろと歩いていましたが、徐々に上半身を伸ばしてまっすぐに立てるようになり、以前と同じように歩けるようになりました。
また、前かがみになることで首の後ろや背中が痛くなっていましたが、それもなくなりました。
足が地面に付く時の衝撃も、今はほとんど意識しないくらいです。
歩くスピードも、最初は夫のスピードに追い付けなかったり、踏切が下り始めた時に焦ったりしましたが、今はすっかり元通り。
走るのはまだ無理そうですが、早歩きくらいなら行けそうです。
階段の上り下りも、無問題。 - 立ったり、座ったり
退院直後は、座面の深いソファや、リクライニングチェアにいったん座ってしまうと、立ち上がるのが一苦労でした(腹筋を使って起き上がるのが怖かったため、お尻を中心に90度回転してから、腕の力で上体を起こしていました)。
これについても、術後1か月後くらいから、だいぶんスムーズになりました。
職場では、おそらくこの立ったり座ったりで下腹に力が入ったことにより、出血につながったように思いますが、極力腕の力で体重を支えるようにしたところ、出血はなくなりました。 - 息切れ、疲れ
仕事復帰直後のあたりでは、まだ体力が戻っておらず、息切れをすることも。
知らず知らずに疲れもたまっていたようで、引きずり込まれるようにこんこんと眠ることもありました。
術後2か月が経った今は、疲れやすくはあるものの、あまり息切れはしなくなりました。
休みの日も、ソファで横になって休む時間は、退院直後と比べると、ずいぶん減ったように思います。 - お風呂
洗顔や洗髪、体を洗う時など、ほぼ、全般的な動きに制限は無くなりました。
湯船から洗面器でお湯をすくうのも、最初のうちはお腹に力が入りそうで怖かったのですが、今は以前と同じように、お湯をすくえています。
前述の「レディケア」は、湯船に浸かっている間にそーっとはがして行くのですが、傷口は、お湯に触れてもしみたり、痛くなったりはしません。
レディケアをはがした後、傷口をボディスポンジで撫でるようにそっと洗い、シャワーで流していますが、まったく痛さはありません。 - くしゃみ、咳、鼻をかむ
不意のくしゃみや咳が、お腹にとっては辛いものがあります。
以前記したとおり、くしゃみは(文字に表すのが難しいですが)「はっくしょん!」ではなく「ふしゅる~」という感じにすると良いです。
「はっ」のところでお腹に力が入るので、そこを「ふしゅ」にすることで力をうまく逃がすのが、お腹に響かせないコツ?だと勝手に思っています。
さらに、くしゃみが出そうな時に、とっさに両手の手のひらでお腹を支えると、衝撃が和らげられます。
咳も、どうしても出てしまう時には、くしゃみと同様に、両手の手のひらでお腹を支えて、なるべく衝撃を和らげるように。
鼻をかむのも、退院直後はうまく力が入れられず、たれた鼻を拭くのみだったのですが、最近はきちんと鼻がかめるようになりました。
などなど、ここ1~2か月、さまざまな面で、体の可動域が広がったように思います。
試しに先日、ラジオ体操をしてみましたが、意外とお腹の傷に支障はありませんでした。
(あまり体が動かないのは、そもそも体を動かしていないせいと、もともと体が硬いせいだと思います)
ただし、残念なことに、全摘手術によりすっきりするかと思われた下腹は、ぽっこりのまま(汗)。
術後しばらくは、むくみもあるとは聞きましたが、それにしても、あまり見た目に変わりはありません。
また、子宮を全摘することにより、なにがしかの喪失感を感じる?と聞いてはいましたが、自分自身振り返ってみても、あまりそういった感覚はありません。
生理痛が無くなることの解放感についても、そもそもジエノゲスト錠+リュープリン注射をしていた約2年の間は生理自体が無い状態でしたので、解放感もこれと言うほどはありません。
と言ってしまうと、何やら「何のために手術をしたんだ?」という話にもなるかもしれませんが、私自身は、やはり手術に踏み切って良かったと思っています。
長きにわたって投薬治療を続けたとしても、根本的な解決にはならないでしょうし・・。
あの生理痛から解放されただけでも、大きな意味はありました(今思うと、生理痛の際に特に左脇腹がグリグリと引き絞られるように痛かったのは、左卵巣が腫れていたせいだったのでしょう)。
婦人科での診察や、手術自体に抵抗を覚える方がいらっしゃるのは、私自身もそうだったため、気持ちは良く分かります。
が、もし「手術が怖い」という理由でためらっている方がいらっしゃるのであれば、それは杞憂だと思います。
全摘手術にせよ、核出手術にせよ、思い切って先生に任せてみるのも、一つの選択肢だと考えます。
家事
家事については、おおむね一通りのものが、できるようになりました。
(料理、洗濯、掃除、ゴミ出し、猫の世話など)
手術から約1か月が経ったあたりから、寝室の厚さ10cmくらいのマットも持ち上げられるようになったり、大掃除もできるようになったりしました。
ただし、
- 自転車
- 重い食料品(調味料など)の買い出し
にはまだ踏み切れないため、図書館やスーパーへは徒歩で行っています。
日々の食料品の買い出しについても、引き続きネットスーパーを利用しています。
薬
痛み止めのカロナールは、退院直後からほぼ不要でした。
退院直後は、腸が動く時(食後や、尿意や便意を感じてトイレへ行く前)に、お腹全体がキリキリッと少し痛むこともあったため、しばらくは就寝前に飲んでいましたが、今はまったく飲んでいません。
排尿や排便の時の、キリキリッとしたお腹の痛みも、手術後2~3週間ほどで、ほとんど無くなったように思います。
自然なお通じを促すための酸化マグネシウムについては、現在もたまに服用しています。
動かないでいたり、水分補給を怠ったりすると、てきめんに便秘のほうに傾きがちであるため、薬に頼らない自然なお通じについては、今後の課題かなと思います。
仕事
手術後3週間ほど経った頃に、仕事復帰をしました。
復帰当初は、頭も体も思うように動かず、息苦しさや体力の衰えを感じたり、出血もあったりで「これから、どうなることやら?」「復帰の時期が、少し早かったかな?」と気をもみました。
が、復帰後2週間ほど経った頃に、ようやく以前のように動けるようになってきました。
- 無理はせずに、休むときはゆっくり休む
- 椅子から立ったり座ったりする時は、お腹に力が入らないように、腕の力と肘掛けをうまく使う
ということを心がけたところ、心配した出血もなくなりました。
後で同僚から聞いた話だと、ちょうど私が3週間お休みを取っていた間が、チーム自体の引っ越しなどがありはしたものの、ちょうど仕事は落ち着いていた時期だったそうです。
復帰した後で、それを見計らったように?なぜか多忙になったため、ちょうど良い時期だったのかもしれない、と思いました。
同僚には、私が不在の間の穴埋めはもちろんのこと、仕事復帰してからも、思うように動けない私のフォローもしてもらっていたことと思います。
改めて、感謝の気持ちを伝えました。
あとは、仕事とは直接関係はないですが、限度額適用認定証(第2章(2)にて詳述)について。
入院手続きの際に提示したのみで、すっかりその存在を忘れていましたが、退院後落ち着いてから見直してみたところ、自分で設定した有効期限を、すっかり過ぎてしまっていたことが判明。
何かのペナルティがあるわけではないとは思いますが、すぐさま、郵送で健康保険組合へ返却しました。
まだ以前と同じように出来ていないのは、今のところ以下の点です。
- 自転車に乗る
- 重い食料品(調味料など)の買い出し
- 電車に乗る
- 猫の通院
- 美容院や歯医者
- リングフィットアドベンチャーでの運動
電車については、次の通院の際には電車に乗ってみたいと思います。
猫の通院については、手術前に行ったっきりなので、2か月ほど間が空いてしまっています。
今のところ、元気でいるようではありますが、近いうちに病院へ行きたいと思います。
美容院や歯医者については、機会があれば行ってみようと思います。
リングフィットアドベンチャーについては、普段まったく運動という運動をしないため、手術前までは、ゆる~く取り組んでいました。
リングコンとレッグバンドに取り付けたコントローラーが、全身の動きを認識し、ゲーム感覚で筋トレやヨガなどの運動が出来るというものです。
さすがに、全力でもも上げしたり走ったり、腹筋ガード(リングコンをお腹に押し込んでキープ)をしたり、は無理そうですが、腕の運動やヨガスキルくらいなら、できるかもしれません。
運動不足や便秘解消のためにも、少しずつ再開したいものです。
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