第2章 入院準備(3)(猫、夫、私、それぞれ準備したもの・こと)

第2章 入院準備

手術時期が11月上旬と決定し、いよいよ手術に向けて、さまざまなことが動き始めました。

引き続き、入院へ向けての準備編です。
今回は、家族(猫、夫、私)それぞれについて、事前に準備したもの・ことについて記します。

「入院の際、実際に持って行ったもの」については、次項で記す予定です。

  1. ご飯(療法食)、点滴や薬、トイレ砂・ペットシーツなどを多めに確保
  2. 往診(点滴)の手配
  3. 入院直前に、動物病院にて診察。およびシャンプーとトイレ丸洗い

持病持ちである我が家の猫には、療法食や定期的な点滴、毎日の投薬が欠かせません。

術後しばらくは、「重いものの持ち運びや、出し入れなどが難しくなる」と考えたため、猫用品は事前に多めに用意しておきました。
療法食や点滴は動物病院でしか手に入らないため、まとめて確保、となると結構な重さになりましたが、事前に用意しておいて良かったと思います。

また、術後しばらくは、猫を連れての通院は難しくなるとも考えました。
動物病院は徒歩10分ほどのところにありますが、なんせ猫だけでも4kg近くあるので・・

そのため入院直前に、動物病院でひととおり、血液検査やエコーなどをお願いしました。
他にも、猫のシャンプーや、循環型浄水器の掃除、トイレの丸洗いをしたりもしました。

点滴は、普段は数日ごとに自宅で2人がかりでおこなっています。
ですが、入院中に夫1人だけでおこなうことは難しいため、かかりつけの動物病院の先生へ、往診をお願いすることにしました。

事前に先生に、

私

入院中、私が1週間ほど不在となるため、その間に1~2度ほど自宅へ来て、点滴をしてもらえないでしょうか?

とお願いしてみたところ、快く応じて頂けました。

往診代は、これまた動物病院によってさまざまだと思われます。
我が家の場合は、「普段病院で点滴をしてもらう際の料金+往診料」で、あわせて4000円足らずで済みました。
「術後もしんどかったら、いつでも伺うので、また相談して下さいね」とまで言って頂けました。

結果、やはり「往診をお願いして良かった!」と思いました。
普段、我が家の猫はインターホンが鳴ると、すぐさまソファーの下へ逃げ込んでしまうのですが、かかりつけの先生のことは覚えていたらしく、遠巻きではあるものの、おとなしくしていたようです。

また、先生の熟練の技により、点滴はすんなり成功したと聞きました。
ありがたい限りでした。

投薬については、普段は朝晩2人がかりで四苦八苦しながらおこなっていたのですが、何と入院中、夫が猫の投薬のスペシャリストになっていました!(笑)
猫を自分の太ももの間に横たえ、なだめすかしながら、すかさず薬を口の中へイン!
熟練の技です。

さすがに歯みがきやブラッシングまでは難しかったようですが、猫と2人3脚で奮闘していたようです。
これまた、ありがたい限りでした。

  1. ネットスーパー
  2. 洗濯機の使い方やゴミ出しの日を伝達
  3. 緊急連絡先の一覧と、猫のやることリストを用意

そんな猫のスペシャリスト(笑)である夫ですが、家事についてもスペシャリストです。

食事については、普段から夜ご飯の用意もしてくれているため、ネットスーパーで食材の確保さえできれば、私の入院中も何ら問題は無かったようです。

毎晩、夫が自分で作った夜ご飯の写真を送ってくれましたが、どれも手が込んでいて、豪華そのもの。
副菜やスープなどの調理も、何でもござれです。
食材の使い回しや、バランスなども、かなり考えられています。

入院中に夫の母親が自宅まで様子を見に来て下さったのですが、母親を歓待する数々の料理もお手の物。
というより、私なんかより、ずっと料理のバリエーションが豊富です・・

改めて何か事前に伝えたことがあったかというと、洗濯機の操作方法くらいです。
とは言え、洗濯物を干すのも取り入れるのも、たたむのまで、これまたお手の物。

夫の母親が来訪する前には、シーツの洗濯や風呂場の大掃除までしてもらったとのことで、まったく至れり尽くせりとはこのことでした。

退院後も、食事の用意や後片付け、掃除、洗濯なども、すべて一手に担ってくれました。
本当に頭が上がりません。

あとは、転ばぬ先の杖として、「緊急連絡先の一覧」と、「猫のやることリスト」を用意しました。
それぞれ、紙に出力して目に付く場所へ置いておき、念のためメールでも夫へ送っておきました。

緊急連絡先は、

  • 夫と私の携帯番号
  • 双方の実家の電話番号
  • 猫と私の病院の電話番号と、診察券の番号
  • 私の職場の電話番号

猫のやることリストは、

  • 朝晩の水替えと投薬
  • 食事の際の、食器とご飯の用意+後片付け
  • ゴミの日の、ペットシーツの交換
  • 往診の際の、点滴の用意

などを記載しました。

どちらについても、口頭で伝えるだけでなく、リスト化しておくと、お互いに安心材料になって良いように感じました。
とにかく、不安材料を1つでも多くつぶしておくのが、精神衛生上にも望ましいと思います。

  1. 美容院や歯医者へ
  2. 新型コロナウイルスのワクチン接種
  3. 術前検査
  4. 家の中の掃除や模様替え、断捨離
  5. 図書館の、本の予約の整理

最後に、自分自身の準備についてです。

術後しばらくは、 後ろ側に反る体勢が辛くなるかと思い、直前に美容院や歯医者へ行っておきました。

美容院については、「術後しばらく経ってからでも良いかな?」とも思いましたが、結果として、入院中は髪に構う余裕が無かったため、少しでも事前にこざっぱりしておいて良かったな、と思いました。

歯医者については、半年に1度定期検診へ行っているため、その一環として診て頂きました。
歯と歯茎のクリーニングをおこなったのみで、無罪放免です。

後述しますが、手術前に麻酔の先生と面談する際、「ぐらぐらしている歯はありませんか?」と聞かれます。

全身麻酔の際に、酸素吸入のために気管内挿管をする必要があるのですが、その際にぐらついている歯があると、抜けたり折れたりしてしまうことがあるそうです。
また、術後の感染症や合併症などを防ぐためにも、「虫歯や歯周病などは、治療しておいたほうが良い」とのことでした。


新型コロナウイルスのワクチン接種については、念のため先生へ伺ってみたところ、

私

新型コロナウイルスのワクチンは、打っておいたほうが良いですか?

先生
先生

打てる状況にあるのであれば、打っておいたほうが良いと思います。

との回答でした。
「リュープリン注射を打っている期間中でも、問題なく打って良い」とのこと。

なかなか自治体での集団接種の予約ができず、やきもきしていたのですが、運良く9月中に2回とも受けることができ、ほっとしました。

ちなみに、ワクチン接種済みであっても、やはり入院中の面会はNG、とのことでした。
(患者本人と、面会者のどちらもワクチン接種済みだったとしても、病院としてそもそも面会を認めていない)


リュープリン注射と平行しておこなったのは、術前検査でした。
ちょうどリュープリン注射の5回目となった9月に、以下の項目で検査をおこないました。

  • 身長、体重
  • 尿検査
  • 血圧、血液検査
  • レントゲン
  • 心電図

前もって予告が無かったため、少々焦りましたが、普段の健康診断でおこなう内容とさほど変わりはなかったため、心の準備は無くても何とかなりました。

血液検査については、いつもより多めに(4本?6本?)採血されました。
ただ、他の方のブログでたまに見かける「予定手術前の、自己血輸血のための採血」については、私はおこないませんでした。
これは、病院の方針によるものなのか、私の状態によるものなのかは、不明です。

レントゲンは、通常の胸部に加えて、骨盤のあたりのレントゲンも撮りました。
横になった状態で、上からアームが降りてきて、お腹周りをぐるぐると押さえつつ撮影します。
胃のバリウム検査の時に途中でアームが降りてきますが、それと似たような感じです。

術前検査の結果は、リュープリン注射の最終回(6回目)となる10月に聞きました。
どれも問題は無かったようで、安心しました。
せっかくいろいろ準備をしていても、ここで何かがひっかかると、水の泡になりそうで怖かったので・・

術前検査の結果の説明と同時に、改めて先生から、手術内容についての詳しい説明がありました。
術式の説明から始まり、合併症や血栓症、感染症、輸血などの可能性についての説明まで、多岐に及びました。

その際、手術の同意書や、入院時の手続き内容や持ち物などが載った「入院のしおり」的なものなどを手渡されました。

そのあと同じ日に、麻酔科の先生との面談の予約もありました。
主治医の先生はわりと淡々としているのですが、麻酔科の先生は、かなり朗らかな方です。

こちら側の緊張をほぐそうとしつつも、「説明すべきところはきちんとする」という姿勢が非常によく伝わって来ました。

今回の手術では、「全身麻酔に加え、硬膜外麻酔をおこなう予定」とのことでした。

  • 全身麻酔時は、気管挿管により人工呼吸をおこなう
  • 硬膜外麻酔は、事前に背中に痛み止めの注射をしてから、背中に麻酔を通すためのカテーテルを入れる

などの基本的な説明から、こちら側の既往歴(歯も含む)やアレルギーの有無などを細かく聞いたうえで、それらについての心配点を一つ一つつぶしていくような、細やかな説明がありました。

それでいて、

麻酔科の先生
麻酔科の先生

麻酔から目が覚めていく時に、肩をたたきながら『○○さーん』って声をかけますけど、ま、たぶん『この時のことを覚えてる』って人は、あんまり居ないですかねー。
でも、目が覚めないなんてことは無いので、安心して下さいね!

というような、ざっくばらんとしつつも、安心できる説明でした。

手術に対しても、麻酔に対しても、不思議なことに、恐怖や不安はまったくありませんでした。
自分でどうにかできるものではありませんし、先生方を信じてお任せするのみという心境です。
それもこれも、先生方が術前にしっかり説明をして下さったおかげだと思います。

この術前検査と、麻酔科の先生からの説明が終わると、もう次に病院に来るのは入院当日。

私

それまでに他に、何か検査などは無いのかな?

と思いましたが、特に追加の検査などはありませんでした。


また、入院・手術前に少しずつ進めていたのは、「家の中の掃除や模様替え、断捨離」です。

季節の変わり目の衣替え、布団の入れ替えや大物の洗濯は、やはり手術直後だと辛いものがあります。
あらかじめ、天気の良い日にまとめておこないました。

冷蔵庫も、一段一段すべて棚を外して大掃除。
玄関まわりやトイレなども、いつもより入念に掃除しました(これは、「夫の母親の訪問があるから」ということもありますが・・)。
あとは、夫の母親が来訪された際の、パジャマやタオル類の用意。

また、これを機に、長らく死蔵していたものたちも、思い切って処分しました。
気持ち的にも、かなりすっきりしました。
重いものの持ち運びや、出し入れを伴う家の中の掃除や片付けなどは、事前に済ませておくことをおすすめします。


最後に、夫と私それぞれで事前におこなったのは、図書館の、本の予約の整理でした。
自治体の図書館へは、普段は週に1度、自転車で行っています。

「術後しばらくは、図書館へ行けないだろう」と考えたため、借りていた本はいったん、すべて返却しました。
読み切れなかった本は、また予約をしたのですが、すぐに予約の順番が回ってきそうなものについては、あらかじめ予約のキャンセルをしておきました。


次項では、「入院の際、実際に持って行ったもの」について記します。


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