第1章 手術に至るまで(3)(投薬治療の遍歴)

第1章 手術に至るまで

ようやく重い腰を上げて受けた健康診断で、子宮筋腫が見つかりました。
その後に意を決して受診した大きな病院では、さらに左卵巣の子宮内膜症も見つかりました。

しかし、「すぐに手術!」とまではまだ思い切れず、ひとまず投薬治療を始めることに。

投薬治療を開始

投薬治療については、以下のような順をたどりました。

  1. 「ヤーズ配合錠」を2か月間
  2. 「ジエノゲスト錠」を1年半
  3. 「リュープリン注射」を6か月間

それぞれの詳しい効能や副作用等については、より正確を期すためには、主治医の先生や、google先生へ尋ねてみることをおすすめします。

あくまで「私の場合はどうだったか」という記述になることを、あらかじめお断りしておきます。

ヤーズ配合錠

まず試したのは、「ヤーズ配合錠」という低容量ピルでした。

一般的には、「ピル=避妊薬」という捉え方がされているかと思われます。
そもそもピルの作用には、「排卵を抑える」「子宮内膜が厚くならないようにする」ことなどが挙げられます。
その結果として着床しづらくなることで、避妊効果が期待できるというものです。

近年ではピルの上記の作用を用いて、避妊以外にも、生理不順の改善や、月経困難症の治療などの目的で処方されることも多くなりました。
私の場合も、「まずは低用量ピルで、子宮内膜の増殖を抑えることで、生理痛を緩和しよう」ということになり、「ヤーズ配合錠」が処方されました。

服用は1日に1度、1錠ずつ。
1シート28錠あるうち、最後の4錠はプラセボ(偽薬)となっています。
その偽薬を飲んでいる期間には、生理のような出血が起こります。

1シート28錠(約1か月分)で、調剤料等も含めると約2800円前後でした。

幸い、頭痛や吐き気、不正出血などの目立った副作用はありませんでした。

この「ヤーズ配合錠」は2か月ほど続けましたが、その後「ジエノゲスト錠1mg「モチダ」」へ移行することになりました。

理由は、

  • プラセボ期間中の痛みや出血量に、あまり改善が見られなかった
  • 子宮内膜症のある左卵巣自体の大きさが、変わらなかった(小さくならなかった)
  • 子宮内膜の厚さが、あまり変わらなかった(厚いままだった)
  • 40歳を目の前にして、血栓症のリスクが心配のため、長期投与はためらわれる

などが挙げられました。

ジエノゲスト錠

次に始めたのは「ジエノゲスト錠」。
これまた、先述のヤーズ配合錠との違いや効能についての詳細は、主治医の先生や、【ヤーズ配合錠 ジエノゲスト 違い】などのキーワードで、google先生へ尋ねてみて下さい。

ジエノゲスト錠は、上記の低用量ピルと同様に 「排卵を抑える」「子宮内膜が厚くならないようにする」 という作用があります。

黄体ホルモン単剤であるジエノゲスト錠は、不正出血や更年期のような症状という副作用はあるものの、低用量ピルと比べると血栓症の心配がなく、長期投与が可能な薬であると言えます。

この時点で既に38歳。
40歳を目の前にして、血栓症のリスクや、閉経までの長期投与を考えると、「より体に優しいほうが望ましいのではないか?」と考えました。

「ジエノゲスト錠」は1日2度、1錠ずつ服用する必要がありますが、慣れればそれほど手間ではありません。
たまに「少量の出血があるかな?」という程度で、幸いこのジエノゲスト錠についても、副作用はほぼありませんでした。

何と言っても、毎月の生理痛から解放されたことが、本当に嬉しかったです。

60錠(30日分)で、調剤料等も含めると約3000円。
新型コロナウイルスの影響もあり、3か月分まとめて処方してもらえた際は、約7500円でした。

今年(2021年)3月に久しぶりに受けたエコー。子宮筋腫が大きくなっていた

上記「ジエノゲスト錠」の服用は、1年半ほど続けました。
その間、幸い特に大きな不正出血や、更年期のような症状は見られませんでした。

新型コロナウイルスの影響で、電話診察が可能となったため、ジエノゲスト錠の処方だけをお願いしたこともありました(診察は電話でおこなうため、病院へ行く必要が無く、処方箋は、近くの薬局へFAXしてもらえました)。

「症状は抑えられているし、このまま、ずっとこの薬を飲み続けるのでも、良いんじゃないかな?」と思っていたのですが・・。

2回目の緊急事態宣言が解除された今年(2021年)3月下旬に、久しぶりに病院へ向かいました。

エコー画像を見た先生から、

先生
先生

薬の副作用が無いのは何よりですけれど、子宮筋腫、以前より大きくなっていますね。

との指摘が・・。

残念ながら、低容量ピルにもジエノゲスト錠にも、「子宮筋腫そのもの」を小さくする作用はありません。
生理がある限りは、女性ホルモンにより、次第に筋腫は大きくなっていきます。
それは、手術で筋腫を摘出しないのであれば、薬で症状を抑えつつ、閉経を待つよりほかはないということを意味します。

ただし、この時点で39歳。
閉経にはまだまだ、間があります。

先生
先生

手術をすることも念頭に置いて、ご家族と話し合ってみて下さい。

と言われ、その日は帰宅しました。


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